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平成15年第1回 定例会・一般質問

2003.03.04
 
     
  ◆16番(桜井義之君) 先ほどの森本先生の梅の一句にあてられまして、桜の一句といきたいと思ったところでありますが、4月に桜が咲いてからに残しておきたいと思いますので。
  この8年の知事とのいろんな議論も最後だなという思いで、感慨もひとしおでございますが、しっかりと心に焼きつけながら、そんな思いを持ってこの質問に臨んでまいりたいと思います。
  さて、8年前の黒船北川県政のスタート、新旧入れかわりの大きな県議会のスタート、ついこの間のような気がいたしますし、遠い昔のようであった気もいたしてなりません。当時、新世紀が目前というのに、閉塞感の中にございました。改革できない自治体は、置き去りになるとの知事の強靱なリーダーシップのもとに、時代の風や賢明なる県民の皆さんの後押しもいただき、全国に先駆けた三重県の改革がなされました。改革は現在進行中であるものの、まずは、今日までの知事並びにオール県庁の御努力に敬意を申し上げたいと思います。
  知事御就任当初の、県民の心の位置に響く県政を目指すとの熱い言葉が今でも強く印象に残っております。県政史上初めて政治家が知事となられた。
  官僚出身の保守的体質から、政治家としての行動力、政治家としての言葉の新鮮さが今日までの改革の原動力となったことに疑う余地はありません。先日の本会議で、田中覚議員の答弁に、この8年を「私は別世界にいた」としみじみ述べられました。人間・北川正恭に触れたような気がいたしましたが、丸8年たとうとする今、あのときの県民の心の位置に響く県政との思いは達成できたでしょうか。御自身の率直なお気持ちをお聞かせください。
  さて、北川県政8年の軌跡でありますが、まさに今、議会内外での検証がにぎやかであります。重複や回想を避け、質問いたしていきたいと思います。
  私は、北川県政8年の一連の改革プロセスを高く評価をいたします。また、熊野古道、芦浜原発、シャープの誘致など、特筆に値したこれらの政治判断を支持いたしたいと思います。しかし、一方、各種メディアを通じて全国区となった県庁は、過大な自信過剰や自己陶酔、中央や全国を意識した対応など、その結果、地域や県民のニーズや満足度よりも、県庁のシステム、思い入れが優先し、市町村との協働の弱さと相まって、全体として地域や県民に根づかない改革になってしまったとは思われませんか。御所見をいただきたいと思います。
  特にこの一、二年は、議会サイドから内向き改革だとの指摘も多かったわけでありますが、マネジメント・システムを機能させることに多大のエネルギーを費やし、日常の地域第一線での事業やサービスの質への目配り、気配りができなかったように思えてなりません。知事御勇退の後、三重のくにづくり宣言の簡素・効率とはほど遠い県庁システムがどう機能するのか、大変気にかかるところであります。私は、ここ数年の効率、スピード、成果主義へ軸足を置くだけでなく、より多様な価値観や切り口が県庁に必要だと思います。「私のOSは古い」と言われた知事のマネジメント・システムで今後県民の行政サービスに対する満足度は果たせると思われますか。
  知事御自身が語られてきたように、まだまだ古い制度や意識の壁を壊す必要性を感じております。しかし、もはや古い制度、意識だけを壊せば済んだ時代も終わろうといたしています。分権自治をかち取り、自由濶達で誇りある地域をつくるために、中長期的な取り組みは必要であります。同時に、壊すだけでなく、実効性ある政策を持ち、地域から再生モデルを実践することが、それ以上に必要だと考えますが、いかがですか。特区構想やプロジェク“C”など幾つかの地域政策が動き出したことに期待をいたしておりますが、県の役割、責任において多くのやるべきことが残っており、その意味で三重県はまだまだ発展途上であり、政治家としての知事の御所見をお聞かせ願いたいと思います。
  この質問の最後に、知事が好んで使われてきた松尾芭蕉の「不易流行」という言葉。知事の考えられる「不易流行」とは何か、新知事に引き継ぐべき、変えなければならぬものと変えてはならぬものとは、一体何か。後学のためにぜひ聞かせていただければ光栄です。
  以上、よろしくお願いをいたします。

   〔知事 北川 正恭君登壇〕

◎知事(北川正恭君) 桜井議員の御質問にお答えをいたします。
  県民の心の位置に響く県政と、こういう表現だったと思うんですが、そうじゃなしに、心に響く県政だったというふうに思っています。そういうことを申し上げたことがございますから、それについてどうかということでございますが、情報を公開していこうという言葉の進化をちょっと申し上げてみたいと思うのですが、情報公開ということで最初スタートしましたが、情報公開という言葉の持つ意味、ニュアンスは、何か言われたから仕方なしに出そうという言葉に、そんな響きがあるのではないかということから、情報提供ということで意思形成過程とか、あるいは予算編成過程を積極的に出していこうというので、情報公開よりは情報提供の方がより的確だろうと。今度、情報提供したときに、県民の皆さんと情報を共有し合った方がよりいいだろうということで、情報共有というふうに言葉は変化したと、こういう理解をしております。今度、情報共有したら、ここで協働、いわゆるコラボレーションは情報共有し合うことによって生まれてくるということになれば、そこで情報の共鳴が起こって、そして、お互いが最小の費用で最大の効果を上げたり、お互いが感動し合って、共鳴し合って、そして県政が推進されていけばなと、こういう思いで情報公開、情報提供、情報共有、情報共鳴と、こういう感じなんですね。
  したがいまして、私どもは、県民の皆さんの心に響く県政、そういう意味からいけば、先ほどお話をいただいた、例えば原子力発電所なんかの問題が国追随で、そして凍結か推進しかないというところを、ではどうやって表現するかということでというようなところへと、私、知事という立場じゃなしに、それぞれの担当の人々が一生懸命考えてくれた結果、自己決定、自己責任することが心に響く県政にもなっていくし、直結しますから。説明責任は、国ではなしに県民にと、こういう意味合いからいけば、県の職員の皆さんが大変な御努力をいただいて、そして自己決定、自己責任をとっていこうという習慣がかなりついてきたのではないかというところからいけば、心に響く県政というのが少しずつではありますけれども、定着をしてきているのではないかというふうに思います。
  さらに、今議会もいろいろ御指摘をいただき、御批判をいただいているほとんどの部分については、新しい価値をどう創造していくかという点については、必ず御批判をいただいたり、御指導いただくことが多いわけでございます。それは従来とは違いますから、はっと、中央集権ではないなと、地方で自分たちが自己決定するなとか、民間の皆さんとの協働、コラボレーションでやっていって、民間の持つ力を1として、我々の持つ力を1としたら、1足す1を10にしようというのが共鳴の思想でございますから、そういった点について試行錯誤ですから、行き過ぎがあったではないかとか、そういう議論がいっぱい出てくると思います。
  したがいまして、私が8年間新しい価値をこの三重県から生み出していこうよという呼びかけに対しまして、例えば東海道の400周年のルネッサンス事業なんかで、亀山市なんかは、明らかにすごく僕は変わったと思います。
  これは本当に心に響いて、我々にも響いてきますし、地元の市民の皆さん方が本当に共鳴し合って運動体としての形が出てきたなという感じがします。
  したがって、街道全体が、伊勢のいわゆるまちかど博物館等々、全県域に広がっていきましたが、そういったことがどんどんと響き合っていけば、さらに心に響く県政になるのではないかということで、達成できたかどうかは、まだまだ緒についたばかりだというふうに申し上げておく時点の話だろうなと、そういうふうに思っております。
  次に、古い制度を壊せば済んだ時代から、地域から再生モデルを実践する、三重県はまだいまだ途上ではないのかということでございますが、そういったことだろうとも思いますが、実は壊すとつくるは、ほぼ同じだと思っておりまして、つくるということになれば壊さなければつくれないという、あれかこれかの選択になってきていると思いますし、地域から再生モデルというふうに言われましたが、実はほとんど私は新生ととった方がいいと思うんです。ルネッサンスとか再生という言葉を時に使いますが、本当は従来あったものがそれほどいいものかどうかという検証はしてみて、そういった上に立って、新しいものをつくり上げていくと。やがてITによって、4月からはほとんどが電子取引の部分が問題のない、セキュリティーの問題とかそういうふうになってきますが、新しいビジネスモデルなんですね。BPRというビジネス・プロセス・リエンジニアリングという言葉を使いますが、そういう形になってくるだろうと考えますと、簡素、効率にはなっていないのではないかというお話なんかですが、もう一回申し上げてみますと、従来は公開はなかったわけです。非公開でございますから、官の思い込みで相当やってきたという点がありましたから、公開をしてみますと、住民の方は参画を生みますから、当然NPOという存在、ボランタリーな運動は情報公開と不即不離の関係にありますから、これは必然的に自立した団体が出てくるということで、それに対して行政がどう対応するかという議論ですね。そういうことについては、相当新しい価値創造ですから、手間暇がかかるし、面倒くさいですが、ここは、実は心に響く県政からいけば、そのことをやっていかないと、補助金を与えた団体、許認可の団体の絶対的に官の言うことを聞く団体の皆さんをパートナーとしたり、クライアントとしたりするということについては、全く間違っていたのではないかという問題提起の8年間であったわけでございますから、まだまだいまだしの感があると、そのように思いますから、公開、参画というので、公開すれば参画を呼びます。だから、行政変化が起きてくるというふうに御理解をいただければありがたいと思います。
  今朝の御質問にもお答えしました、地方時代が本当に来るなら、分権自立で、何でも国を頼って、裁判、法律は国でございます、補助金は国でございますというそんなことで、地方の時代は永遠に来ないというところの問題提起で、分権自立ということになるわけでございます。そして、それらを簡素、効率化するためには、今まで国の前例踏襲、あるいは国に従って追随しておればよかったことを、実は我々は、本当にビジョンに基づいて、三重県をどうするかという理念に基づいて戦略が立って、マネジメント・システムがというのが三重のくにづくり宣言に始まる政策推進システムで、実はこれがうまく機能すれば、簡素、効率に必ずなる。しかし、今は、従来は紙ベースの文化ですね。これがオンラインのペーパーレスの文化に変わる、両方ありますからこんがらがっていますね。あるいは、古い行政システムと新しい行政システムがこんがらがってますから、今、職員はかなり大変なところだと思いますが、乗り切っていかなければいけないでしょう。
  そういうふうな形で私ども努力をして、広く市町村の皆さんとか、一般県民の皆さん方にそこまでの考え方が浸透したかといえば、まだまだ根づいていないというところは、率直にそのように思うところでございまして、これからどうぞ皆さん方が御検討賜りまして、本当の意味の簡素・効率、あるいは分権・自立、公開・参画ということをお進めをいただければありがたいと、そのように私はお願いをいたしたいと思います。
  そこで、壊せば済んだ時代から再生というのは、そのとおりでありますが、本来、やっぱりその行き着く先、我々が求めている夢の島というのは一体どこにあるかというところを明示し、それに至る工程表を明確に示して、そして行政を進めていかなければいけませんから、そのあたりのシステムが市町村の皆さんにも確立をして、国にも確立をしてくれば、中間自治体としての県の働き方も変わってくるだろうし、よりスムーズにいくだろうというふうに考えているところでございまして、これもまだ道半ばと、所見を求められれば、そういうことになります。永遠の課題であろうと思いますが、ぜひ皆さん方に期待を申し上げたいと思います。
  そこで、芭蕉さんの言葉の「不易流行」という言葉を私が使うが、これはどうかと、こういうことですが、実は私も20年ほど前ですか、岡本さんが京大の総長をされていたときに、不易流行の議論を相当したことを覚えております。それで、一体何が不易かということをもう一回議論しないと、今まで、戦後50年、あるいは日本が有史以来と極端にそう言ってもいいと思うんですが、本当に不易なことかというところを議論しないといけないと思うんです。
  水戸黄門とか遠山金四郎のテレビ番組は、私もファンの一人ではありますけれども、本当にあの姿が日本の土壌の中で、日本の心情にぴたっとくることはよくわかりますが、あれは全部天下の副将軍とか、奉行さんでございますから、そういった人が全部解決というのと、ヨーロッパ型でロビン・フッドとか、ウイリアム・テルという民間の人が裁くのとの違いは決定的な違いがありますから、あの議論を本当は重ねていかないと、不易が何かということは出てこないのじゃないでしょうか。
  例えば学校教育において、今、戦後すっと来た対策というのは、特別な教室をつくって、障害のある方はそちらへ移して、健常の児童だけを残していくということが本当に福祉政策かどうか。本当に社会全体を見て、いわゆる障害を持たれる方もその中に入られて、そしてバリアフリーにやることの方が、私は実は福祉については本来だと思いますから、そのあたりが不易と思ってきたことをこれから挑戦して、変えていかなければいけない、作業がされていますから、今、不安感とか信頼がぐらついているんですね。
  今まで信頼して絶対だと思っていたのが、例えば新幹線で東京まで2時間近くで行くということを前提にやっていますが、あれが崩れたときの不安感はどうかというのが、あらゆるところでそういった不易と思ってきたところが変わってきているということを変えていかなければいけませんから、私は今は革命期だと、このように考えるわけですから、信頼できる社会インフラをどれだけ我々が、マクロの世界で政治行政の世界をつくり上げることができるかということが我々の仕事。そして、ミクロの世界でそれぞれの企業の方とか民間の方が御努力をいただく。ミクロの御努力が公正で的確に反映される組織を我々はマクロの世界でつくり上げるというのが政治行政の務めだと、私はそう思うわけでございます。
  ところが、50年かかってつくり上げてきた制度は、それに近づいた、今までの関係のいわゆる信頼関係ではなしに、安心関係ですね。もたれかかった人ともたれ合うというのは、お互いもたれかかってくる人ともたれを支える、庇護する者と、いわゆる依存する者とは、この仲間うちはとても温かい関係でいいんですよ。だけど、そうしたら、これがパブリックな意見にさらされたときに、本当に説明責任が果たせるかといったら、果たせないんじゃないかと。だから、そこのところを一遍壊して、公正なルールと透明な組織運営によってつくり直すということが、実は不易流行を分けていくことになるんだというふうに考えているところでございます。
  そうなると、それぞれ内的な組織体がきれいになり、エクセレント、卓越した組織になっていかなければいけませんから、それが経営品質向上活動だと御理解をいただければと、そのように思います。
  私からは以上です。

   〔16番 桜井 義之君登壇〕

◆16番(桜井義之君) 知事ありがとうございました。
  本当に久方ぶりの北川節という思いも感じさせていただきましたが、本当にこの間、いろんな試行錯誤で三重県が頑張ったこと、その先頭に立っていただいて御奮闘いただいたこと、私自身の心もそうですが、多くの県民の心に焼きついたのだろうと思っています。先般もお話ありましたが、リハビリをして、ますます御活躍をいただくと。地方分権のために本当にさらに飛躍をいただく、そんなことを御期待を申し上げ、少し時間がございませんので、次へ移らせていただきたいと思います。
  さて、次の一手ということで移らせていただきます。
  私自身、この8年、特に力を入れて取り組んできたテーマの中から、総仕上げの意味で3点に絞って質問いたしたいと思います。
  この議会を通じて、市町村とのぎくしゃくした関係が大きく指摘をされました。知事御自身も県が少し走ってきたかなと、そんなことを認めつつ、市町村長との接点をもっと持ってやるべきだったと述べられました。さきに触れましたが、三重県の改革が地域や県民に総体的に根づかなかった原因の一つは、市町村との協働や信頼が熟成されなかったことにあると考えます。もちろん、中には分権時代の自立をにらみ、強い意思や工夫を持ち、県と対等のパートナーとして歩まれた市町村も当然あったわけであります。しかし、多くの市町村政策との協働事業や信頼関係の進歩の形が少なく、今後への最大の課題だと考えています。
  今日まで、私は対市町村政策やまちづくり事業の創設を提言申し上げてきました。いろいろと取り入れていただいたものもございます。統合型の補助金の制度、あるいは去年から鳥羽や亀山で始まったようなまちづくりの協働のプロジェクト、そんなことも取り入れていただいたわけでありますが、いま一度、地域や市町村から沸き上がる意思や個性に強く協働することの必要性や、さらなる制度、事業の拡充を訴えておきたいと思います。
  知事は先日、「県は市町村を見おろしてはいない、その逆だ」と答えられました。多分そんな気持ちで臨まれただろうと拝察をいたしますが、多額の補助金、交付金を通じて、県が市町村ににらみをきかしているのも実態であります。県政、次なるステージには、この関係やシステムを発展的につくり直すことが必要ではないでしょうか。御見解をお尋ねいたしたい。
  また、県内の市町村合併がこの春一つの山場を迎えて、第2幕に入ろうといたしています。だからこそ、市町村再編という切り口以外にも、こうした対市町村政策の充実や、県と市町村との新たな協働のシステムなど、より重層的な政策をもって臨まれるべきだと考えますが、地域振興部長の御見解をお聞かせください。
  さらに、コミュニティーの再生なくして三重の豊さはないとも考えますが、コミュニティー再生に対する効果的なインセンティブや政策を県は持ち得ておりません。市町村と協働で事業を組み込まれてはいかがでしょうか。今後、何らかの方策を入れていこうとの意思はあるのかないのか、あわせてお尋ねをいたします。
  次の一手の二つ目は、三重の水戦略についてであります。
  2年ごとに実施をいただいてきた「三重のくにづくり一万人アンケート」において、県行政45項目の取り組みのうち、満足度が最も高いのは「安心な水の確保」ということであります。独自水源を持つ市町村もあろうかと思いますが、県民の皆さんからの水道事業に対する高い信頼をいただく一方で、過去の莫大な投資に対するコスト負担が、今日まで、そして未来へと続くという皮肉で悩ましい現実があります。
  例えば、三重用水・長良川河口堰の償還に22年間、年間80億円余りの税金が投入をされており、財政的圧迫が進む今後を思うと、これらのコスト負担の軽減措置を初め、今日の悩ましい状況を断ち切るウルトラCの方策はないものでしょうか。あればお示しをいただきたいと思います。
  しかし、同時に、過去から未来へと受け継ぐ三重の水資源として、大胆な発想転換も必要であります。昨年3月、21世紀の水資源のあり方に関する報告書が出されております。また、近く、副知事をトップに庁内に水資源総合利用検討会を立ち上げると聞いております。これらを通じて、水資源を生かす戦略性を組み込むことができるか否か、この際、知事御勇退後、奮闘が期待をされております副知事にお尋ねをいたしたいと思います。
  続いて、北中勢水道用水供給事業のうち、北勢第二拡についてお伺いをいたします。
  企業庁にて進めるこの事業は、1日最大計画給水量4万7600トン、平成18年度全部給水に向け、平成10年度にスタートをいたしました。既に播磨系の木曽崎、長島、川越、朝日、楠の5町に対し、1日最大6400トンの一部給水が始まっています。しかし、一昨年より、当初の水の需要見通しが大きく崩れ、現時点での各市町村での需給見通しを軸に、本事業の再構築を検討いただいておると理解をいたしております。山村系の四日市、鈴鹿、菰野、亀山に播磨系の桑名を含む10市町村での受水部会は、平成18年度の全部給水時期を5年先送りして、平成23年度とする方針を固められたと聞き及んでいますが、企業庁として今後、新年度に向けどのようなスタンスで臨まれるおつもりかお聞かせください。また、整備コストの縮減や後年度での市町村、住民負担の軽減につながるような手法を組み込まなければなりませんが、その点はいかがですか。
  さらに、工業用水もあり余っていても全く使えない、もしくは対応できないという本県の現状は致命的であります。本議会に企業立地促進条例が提案されておりますが、戦略的かつ効率的な対応ができなければ、企業立地の促進も、あり余った未売水の解消も、夢のまた夢なのは明らかであります。企業庁長の考えをお示しください。水の問題だけに水臭い答弁はあきませんということで、お願いをいたしたいと思います。
  次の一手の三つ目は、産廃問題で負の遺産の解消についてであります。
  私自身、4年前の改選後に、健康福祉環境常任委員会のメンバーであり、当時、産廃税の研究を引っ張った若手の県税グループの面々との議論は、大変新鮮だったことを記憶いたしております。一昨年6月のけんけんごうごうの議論を経て、全国初の産廃税条例が成立。導入効果が上がれば、その税収は少なくなるという宿命にあり、現に当初平成10年度実績ベースの見込額で90社程度、4億1000万だったのが、新年度予算での税収見込み40社程度で1億3000万とのことであります。産業界、事業者が自主的に発生抑制やリサイクルを進める時代ゆえに、産廃税創設だけをもって削減効果を強調することは難しいわけでありますが、本県の政策意図に沿った方向へ進んでいるのは大変喜ばしいことだと考えております。そこで、排出量年間1000トンの免税点も当時の議論の焦点でありましたが、対象事業所の削減効果と県内全体の総排出量削減との動きは連動いたしているのでしょうか。環境部が感じている産廃税の成果と課題とは何か、お知らせをいただきたいと思います。
  続いて、不法投棄など負の遺産の解消についてであります。
  今の産廃税に限らず、本県の産廃対策は、例えば県警との監視連携、生活環境保全条例改正を初め、大変頑張っていただいたというふうに評価をいたしたいと思います。桑名、七和工業、亀山、錫上ファームの代執行も地域の住民になりかわり感謝を申し上げたいと思います。しかし、いまだ県内には不適正処理や不法投棄が後を絶たないばかりか、地域住民の生活に影響を与えているにもかかわらず、負の遺産の解消に至っていないケースが多く存在しております。是が非でも今期のうちにこれらを解消したいと、そんな思いで、志を同じくする県議会超党派のメンバーによる政策集団やもち研究会の活動を展開いたしてまいりました。
  何度か環境省との接触を図る中で、国の動きを待っておれないと判断をし、昨年秋より、原因者負担の原則を考えると手の出しようのない、法改正以前の不適正処理による不法投棄に限定し、時限的に県費投入をしてでも解消させる議員提案の条例をつくろうと準備を進めてきましたが、この2月、朗報が飛び込みました。この通常国会に産廃不法投棄特別措置法を提案するとのことでございました。この法律は、過去の不法投棄の一掃を目指し、解消に取り組む自治体への財政的な支援措置を含め、10年間で集中的にやろうとの我々が目指していたものに合致するものであります。が、問題は三重県の意思だというふうに今認識をいたしております。こういった流れを受けて、時限的、集中的に本県の産廃の負の遺産の解消を行うつもりはあるのかないのか、明快な御答弁をいただきたいと思います。
  以上、よろしくお願いいたします。

   〔知事 北川 正恭君登壇〕

◎知事(北川正恭君) 桜井議員の地方自治云々のところをお答えをさせていただきたいと思います。
  県と市町村との上下、主従が解消されていないのではないかという、そういうあたりは、まさにそのとおりだと思います。私も国に対して対等協力ということである以上は、場合によっては対立も辞しませんよというそういう努力をしてきましたが、全く同じことが市町村と県の関係にも言えると思っておりまして、普通の言葉で対等にしゃべったつもりでも、許認可権とか予算配分権が県にあれば、市町村は被害者意識になられることは当然でありますから、よほど我々が心しなければいけない問題だというふうに、私どもは今まで努力をしてきましたが、そうもいけてないところはあるだろうと思います。
  したがいまして、まず県がいろんなことをお見せして、例えば地方課というのが市町村課に変わりましたが、これも従来地方課の発想は、教えてやろうとか指導してやろうとか、そういうのがやっぱり上下、主従だったと思うんです。だから、対等協力にと、そういうところを変えていきたいというふうに考えましたし、生活創造圏なんかも、市町村の皆さんと協働で地域を見詰めていきたいという仕掛けであったというふうに御理解いただいて、おおよそ当たっていると思うんですが、そういう努力は重ねてきましたが、実は国も県も市町村も縦割りの中で、そのバリアの中でずっと仕事をしてきましたから、体制が変わらなかったら、それが一番過ごしやすいんですね。仲間うちの議論でございますから。したがって、そこの縦のバリアを取ったら、みんなが住みずらくなるということは、市町村にも当てはまると思います。
  そういったことを心しながら、市町村と県はさらに一層対等協力という関係でお互い協働できるような体制をおつくりいただくように、また、御努力をいただければありがたいと思っております。
  合併議論も道州制の議論もあわせまして、地方自治のあり方が問われているわけでございますから、市町村も自らもいろんな点で御研さんも賜ったり、あるいは県に対しても物を申していただいたりしながら、みんなが力を合わせて、本当に地方自治の確立、地方分権が進んだときに、閉塞感がかなり取れると、そう信じておりますので、御期待をいたしております。
  私からは以上です。

   〔副知事 吉田 哲君登壇〕

◎副知事(吉田哲君) 次の一手、三重の水戦略についてお答え申し上げます。
  水資源の開発とその利用につきましては、計画から完成までに長い期間を要することから、長期の視点に立って水の確保を図る必要があり、本県におきましても、このような考え方で木曽川水系、淀川水系、県内河川の水資源開発を進めてきたところでございます。
  安心な水の安定供給は、先生御指摘のように、県民意識調査におきましても最も重要であるとなっておりまして、危機管理上からも不可欠なものであると考えております。
  また、工資源は、新規企業誘致にとって重要かつ優位な戦略的な財産であるというふうに考えております。
  しかしながら、最近の水需要の動向は、節水意識の浸透や景気の低迷、工業用水の回収率の向上などによりまして、かつてのような水需要の伸びは見られなくなってきております。
  このため、河川環境や生態系に与える影響を可能な限り抑制するとともに、水の安定的な供給を目指して、未利用となっている水資源の有効活用、用途間転用などの水利用の合理化、あるいは厳正な需要予測に基づく真に必要な範囲の水資源開発などに努める必要があるというふうに考えております。
  一方、安心な水の安定供給の確保には、長い期間と多額の費用が必要でございまして、県財政が逼迫している中で適切な工程の管理や建設コストの軽減、あるいは繰上償還などの負担軽減策を講じることが求められているところでございます。
  この負担の問題につきましては、既に工事が終わっていたり進行中であったりいたしまして、なかなかウルトラCの方策といったようなものは難しいかと思いますけれども、最善の努力を重ねてまいりたいというふうに考えております。
  これらの課題に対応するため、私(副知事)を座長といたしまして庁内水資源関係部長会議におきまして、水資源の効率的・効果的な総合利用を推進するための検討をしてまいりたいと考えております。

   〔総務局長 山本 勝治君登壇〕

◎総務局長(山本勝治君) 産業廃棄物税に関する免税点についてお答えをいたします。
  産業廃棄物税につきましては、産業界と関係の方々ともオープンに議論をして、検討を進めてきたところですが、免税点につきましては、1000トンより低くすべきとの意見がある一方、中小企業対策、地場産業対策の観点から1000トンよりさらに高くすべきとの意見がございました。
  県といたしましては、こうした意見を踏まえた上で、徴税コストの視点も考慮し、課税期間における課税標準量が1000トンに満たない場合には、産業廃棄物税を課さないとしたところでございます。
  産業廃棄物条例におきましては、施行後5年を目途として、この条例の施行状況、社会経済情勢の推移等に勘案し、必要があると認めたときは、この条例の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとすることが認められており、その中で免税点について検討されるべきものと考えております。
  なお、その際には、県議会を初め産業界等関係の方々との十分な議論が必要であると考えております。

   〔環境部長 長谷川 寛君登壇〕

◎環境部長(長谷川寛君) 産廃・負の遺産の解消につきましての産廃税の成果と課題をまず答弁申し上げます。
  御所見のとおり、産業廃棄物税の税収見込みは、平成15年度予算では1億3000万円となり、当初見込んでいた4億円から大きく減少いたしました。
  これまでも、産業廃棄物を取り巻く近年の厳しい状況を踏まえて、排出事業者自らによる産業廃棄物の減量に向けた積極的な取り組みが行われてまいりましたが、産業廃棄物税条例の施行により、これらの動きにさらに拍車がかかったものと認識いたしております。
  税収を充当する事業については、業種の枠を越えた企業間連携による廃蛍光管や木くずなどのリサイクルシステムが構築され、単独企業では処理困難な廃棄物の再資源化に向けた取り組みが進められています。また、産業廃棄物の減量化に関する取り組みへの助成についても、事業採択により、従来までは資金面などの理由によりちゅうちょしていた研究開発や設備機器の整備が実現できた結果、産業廃棄物が半減、あるいはほぼ全量削減された企業があらわれるなど、確実に効果を上げています。
  この結果、平成13年度の県内における最終処分量は、約28万トンとなり、平成10年度の70万トンに対し大幅に減少いたしました。
  このほか、監視指導体制の強化拡充により、重点地域での常時監視や、不法投棄等の不適正事案への集中対応が可能となり、早期解決に結びつくなど顕著な成果が上がっており、制度全体として大きな成果が上がったと考えております。
  課題でございますが、税収は当初の見込みから大きく減少いたしましたので、15年度の当初予算に当たりましても、事業費の削減や一部の事業の休止などにより対応いたしました。税収が減るということは、それだけ企業における産業廃棄物の発生抑制や再生利用が進んだあかしでもあり、この点も含めて、税収を充当する個々の事業の成果や、必要性を常に検証して、限られた財源を最大に有効活用できるよう、毎年度の予算論議の中で十分検討してまいりたいと考えております。
  次に、負の遺産を解消するために現在審議されている国の特別措置法の流れを受けて、県として集中的、時限的に取り組む意思があるかという御質問にお答えいたします。
  産業廃棄物が不法投棄等不適正処理されたものについて、これまで県では、御所見のとおり、生活環境の保全上の支障のおそれがあるとして、桑名市五反田地内の七和工業の不法投棄事案、亀山市楠平尾地内の三重潤滑油の不適正事案について、廃棄物処理法の規制による措置命令を行い、命令が履行されなかったことから、代執行により生活環境保全上の支障の除去を行ってまいりました。
  また、新たな負の遺産の防止については、監視・指導体制を強化いたしまして、不法投棄の未然防止や早期発見に努め、防止を図ってきているところでございます。
  しかしながら、御所見のように、県内には何カ所か過去に不適正処分された場所があり、撤去に向けて指導を継続していますが、原因者が不明であったり、改善する資力がないとして、依然として負の遺産の解消に至っておりません。
  こうした中で、御所見のように、国は平成10年6月以前に不適正処分された産業廃棄物について、10年間の時限立法による財政支援を行い、問題解決を図っていこうと、新法案「特定産業廃棄物に起因する支障の除去等に関する特別措置法案」の成立を今国会で目指しているところでございます。
  今後、国会での審議経過や新法の成立後に策定される国の基本方針等の動向を見守り、本県の不適正処分案についても、適用できるものは積極的に対応してまいります。
  一方、法の対象とならない御所見の負の遺産の解消につきましても、環境先進県を目指す本県といたしまして、独自の施策に取り組む必要があると考えているところであります。県民の理解とそのための財源確保の仕組みなどの課題について、今後とも引き続き議員の皆様との勉強会を重ね、新たな制度の創設も含めて検討を進めてまいりたいと考えております。
  以上でございます。

   〔地域振興部長 井ノ口 輔胖君登壇〕

◎地域振興部長(井ノ口輔胖君) 桜井議員の市町村とコミュニティーの再生についてお答えをいたします。
  地方自治の発展にとって、住民自治の充実は必要不可欠であると考えております。市町村合併が進展し、大きくなった市町村においては、その行政区域よりも小さな単位で、住民同士が身近な地域課題を主体的に協議したり、住民と市町村が協働して地域の公共的な課題を解決したりする自治機能を強化していくことが重要であると考えています。
  このことにつきましては、市町村合併の論議が高まっていることもあり、現在、国の地方制度調査会においても重要な検討事項となっております。また、さきの「三重県の分権型社会の推進に関する提言」におきましても、合併後の住民自治基盤の拡充の必要性が提起されているところでございます。
  そのため、県といたしましては、法定合併協議会等の議論の場を通じまして、財政的なメリットや効率性の追求とともに、コミュニティーを活性化させるための新たな自治組織など、ソフト面でのまちづくりについての議論が深まるよう、懇話会の提言にある住民自治システムなどの具体的な情報を積極的に提供するとともに、県といたしましても、三重県地方分権推進方針を検討しておりますので、そうした中でも議論をしてまいりたいと、このように考えております。
  以上でございます。

   〔企業庁長 M田 智生君登壇〕

◎企業庁長(M田智生君) 北勢の二次拡張事業について御答弁申し上げます。
  現在進めております北勢の二次拡張事業は、4市6町の要請に基づきまして、三重県知事から企業庁長へ県営水道事業として実施を依頼され、要請された計画に基づき、事業を進めてきたところでございます。
  こうした中、昨年11月13日に、関係10市町で構成いたします受水部会から、本事業からの受水の必要性は変わらない。しかし、平成18年度の全部給水開始の予定年度を5年延期して平成23年度としたい、こういう要請がございました。
  事業の大幅な延伸というものは、水価を当然のことながら押し上げる結果になります。また、この事業、60キロに及ぶ送水管の埋設工事、これらは受水者のみならず、多くの方々の御理解あるいは御協力により実施されているとの認識も当然必要でございます。14年度末では、このうち、既に約30キロに及ぶ送水管が埋設されます。
  したがいまして、単なる事業の先送りとなることは、絶対あってはなりませんし、そのためには、5年延伸の明確な根拠となる水需給計画の策定、延伸に伴う負担増につきましての理解に立った判断がなされることが重要でございます。また、地域住民の皆さんに対する十分な説明と理解を得ることも当然必要でございます。
  また、本事業は、関係10市町が一体となって進めてきている広域計画でありますことから、事業の見直しに当たっては、既に平成13年4月1日から受水している5町との負担の公平性や、広域全体としての事業の合理性が確保され、関係10市町の理解と合意がなされることが大切だろうと思います。
  単に給水開始の5年延長が最良か、あるいは他に効率的な事業手法がないかといった検討には、まず、事業の推進に対するそれぞれの責任ある水需給計画の決定と、その考え方や論拠を内外に明確にしていただくことが必要だと考えます。この決定や、考え方を踏まえ、さらなる関係者間の協働により、総合的な判断のもと、最適な選択がなされるよう、柔軟な思考で積極的に取り組んでまいりたいと考えています。
  なお、こうした方針が出るまでの間は、関係市町と協議、調整の上、極力水価の上昇につながらないよう、今、施工しておかないと他事業との関連で手戻りが生じ、事業費を増嵩させる工事など、必要最小限の工事にとどめることとして対処しております。
  また、工水への未売水の対策の取り組みですが、企業庁としても当然全力を挙げて取り組んでおりますが、例えば給水区域を拡大しますとか、あるいは企業が受水できやすいように、受水負担金を撤廃いたしますとか、あるいは企業訪問、こういった独自にできることは努めております。ただ、今日の課題の解決には、先ほど副知事からも答弁がありましたように、まさしく戦略的な取り組みが必要だと認識しています。そういうことで、先般、企業庁としても、こういった総合対策の検討をぜひ強めていく必要があるということで、今後水資源関係部長会議を強化しいただく、こういうようなことも決定されました。これに積極的に参加して取り組んでまいりたい、このように考えております。
  以上でございます。

   〔16番 桜井 義之君登壇〕

◆16番(桜井義之君) ありがとうございました。
  時間が余りございませんが、特に水も、知事おっしゃっていただいた今後の検討会の中で、やっぱり大胆な発想、あるいは戦略性を本当に組み込まないと、いろんなものが変わらないのじゃないか、そんなことを思いますときに、本当にウルトラCを見つけ出す御努力をいただきたい。ぜひ水に流さんといていただきたい、そんな思いで頑張っていただきたいと思います。
  それから、産廃についても、本当に新たな制度を踏まえて、創設も含めてという力強いお話をいただきました。返答が悪かったら、我々もう一回、何としても改選、帰ってきて、条例でもつくってとそんな思いでもございましたが、本当に負の解消に向けて努力をいただきたい。
  また、コミュニティーの再生等々についても、今後の議論を本当に期待をいたしたい、そんなことを申し上げて、次に移らせていただきたいと思います。
  最後に、議会と行政の関係についてお尋ねをいたしておきたいと思います。
  代表質問の中でも、金森先生、岩名先生、それぞれ論議やメッセージがございました。議場のレイアウトもしかりであります。特にこの4年、県議会と行政との関係は、進化をし続けたというふうに思います。貴重な体験であり、今期最後の質問の項をぜひこれにということでさせていただいたところでございますが、私は、行政とのなれ合いや、国や政党の呪縛の中で、思考停止状態が長く続いたことが、本来住民に一番近い地方議会を魅力なきものにし、民主主義の最たる地方自治を育てられなかった大罪は、議会自身にもあったのじゃないか、そんな感を強くいたしています。
  また、某新聞社が議員提案で成立した都道府県条例の数を調べたところ、政策にかかわる条例は過去10年で33本、宮城の8本を先頭に、三重が7本、鳥取5本、高知3本の順らしく、全体の7割が集中したこの4県には、改革派という知事さんがおったというふうに結んでおりました。現在の緊張感ある関係は、北川知事がおったからこそというふうに、率直にこれは認めたいと思います。
  そのおかげをもって、先般、補助金のあり方に関する議提条例が提案をされました。本県歳出の3割以上を占める1300億を超える補助金は、知事の裁量権の聖域とはいえ、その実態は正直不透明で、この数年の改革でもほとんど未着手の領域であります。シャープの補助決定の論議を契機に、各派代表による検討を経てここに至ったものでもあります。この県民の代弁者たる議員提出条例が、今後の議会と行政の関係をより緊張感あるものに変えるのだろうというふうに思っていますが、そして県民への透明性が一層高まるものであるというふうに思っておりますが、総務局長の御所見をこの機会に聞かせていただきたいと思います。
  また、補助金に関連して、先般、包括外部監査報告において、県単独補助金で1000万円以上の76事業のうち13事業について、既得権益化している、効果が疑わしいなどの大変厳しい指摘がなされたところであります。早急にそれらの実態を洗い出し、見直しを強く求めたいと思いますが、決意のほどもあわせてお示しをいただきたい。
  以上、よろしくお願いいたします。

   〔総務局長 山本 勝治君登壇〕

◎総務局長(山本勝治君) 行政と議会のあり方について、御答弁を申し上げます。
  三重県議会における全員協議会の公開を初めとする情報公開や議員提案による条例の制定、対面式演壇の採用など、様々な議会改革への意欲的な取り組みや、分権時代を先導する議会を目指す基本理念につきましては、高く評価をさせていただいておるところでございます。
  執行部といたしましても、生活者起点の県政を実現するために、さらに改革を持続して、県民満足度の高い県政を実現していきたいと考えておりますので、県議会の皆さん方の御協力をお願い申し上げます。
  次に、補助金のあり方と議提条例についてお答えをいたします。
  補助金につきましては、先日の包括外部監査の結果報告において御指摘がありましたように、補助事業の適正な執行について反省すべき点などがあり、この報告を大変重く受けとめさせていただいているところでございます。
  補助金は、本来、県の各種の行政目的を達成するために交付するものであり、公益上必要である場合に補助できるものとなっております。したがいまして、その公益性の判断を適正に行い、公正かつ透明性の高い、効率的な執行が行われることが必要であると考えております。
  今回の条例案につきましては、これを契機にして、議会と執行部の間で補助金に関して活発な議論がなされ、より一層県民の皆さん方へ説明責任を果たしていくことができればと、このように考えておるところでございます。

   〔16番 桜井 義之君登壇〕

◆16番(桜井義之君) ありがとうございました。
  包括監査の中でのいろんな指摘もそれぞれございました。補助金のありよう等々の中で、例えば期限を区切って、サンセットの方式で補助金自体を決めていくと、設定していくという考え方というのも、今後大変重要になってくるのだろうというふうに思っています。この条例の検討の末席をちょっと汚させていただきましたが、恐らく1万数千本ぐらいの補助金が、額の多い少ないを含めてあるんだろうというときに、知事の本当に裁量というかその中で、各部局が責任を持ってそこらを決定いただいておる。しかし、県民にはわかりにくい、議会にもわかりにくい、恐らく執行部自体も本当にすべてを、あるいは知事御自身も全体像を把握しておるというのは、なかなか実は難しい話でございます。そういう面で、サンセットの方式、さらには庁内の膨大な数の補助金をさらに統合ができるものは統合していったり、そういう作業もぜひ加えていただくということを、ちょっと約束をしておいていただきたいな、そんなことを総務局長にお尋ねをしたいと思います。

◎総務局長(山本勝治君) 議員御指摘のとおりであると認識をしております。今回、議提議案で出されました条例を具体的に施行するに当たりましては、私ども執行部、相当な時間と事務量があることは覚悟しておりますが、そのことは実は県民の皆さん方に説明責任を果たすということでございますので、ただいま御指摘をいただいたことも踏まえて、これから補助金行政に的確に対応していきたいと、このように考えております。

   〔16番 桜井 義之君登壇〕

◆16番(桜井義之君) 以上で、時間が参りました。終結をいたします。
  知事のますますの御発展や、県庁の進化を祈念して、終わりたいと思います。ありがとうございました。(拍手)

 
 
 
   
 
     
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